✅ はじめに｜「自由だけど不安」そんなフリーランス1年目に贈る教科書
会社に縛られず、好きな場所で好きな仕事をする。
そんな「フリーランス」という働き方に憧れを抱く方は年々増えています。実際、テレワークの普及や副業解禁の流れもあり、会社員から独立してフリーランスとして活動を始める人は珍しくなくなりました。
ですが、憧れだけで飛び込むと、「仕事が取れない」「収入が安定しない」「何をすればいいかわからない」など、すぐに壁にぶつかってしまうのも現実です。
特にフリーランス1年目は、仕事の探し方も、スケジュール管理も、お金のことも、何もかもが初めて。自由な分、すべてが自己責任という不安と隣り合わせの毎日になります。
この記事では、そんな**「フリーランス1年目」のあなた**に向けて、
• フリーランスの基礎知識
• 案件獲得のコツ
• 収入管理や税金の話
• 安定して続けるためのマインドセット
まで、まるっと解説していきます。
⸻
🎯この記事を読むメリット
• フリーランスとして独立する前に必要な準備がわかる
• 未経験から仕事を取る方法が具体的に学べる
• 税金やお金の基本を把握し、失敗を防げる
• 1年目にありがちな失敗を回避できる
• 長くフリーランスを続けていくためのヒントが得られる
⸻
👤こんな人におすすめです
• フリーランスになったばかりで何をすればいいかわからない
• 会社を辞めて独立しようか悩んでいる
• 在宅で働きたいけど、稼げるか不安
• まずは副業から始めて、将来的に独立したいと考えている
⸻
次章では、まず「そもそもフリーランスとはどんな働き方か？」を押さえましょう。
▶️【第1章：フリーランスとは？働き方の基本を押さえよう】へ続きます。
⸻
第1章：フリーランスとは？働き方の基本を押さえよう
⸻
フリーランスって結局どういう働き方？
「フリーランス」とは、特定の会社や組織に所属せず、自分自身で仕事を請け負って働く人のことを指します。雇用契約を結ぶ会社員とは異なり、業務委託契約などで企業や個人と取引をするスタイルが一般的です。
最近では「個人事業主」「ノマドワーカー」などの言葉も広く使われていますが、ざっくり言えば、**“自分の力で収入を得る人”**がフリーランスです。
⸻
会社員との違いは？
項目 会社員 フリーランス
契約形態 雇用契約 業務委託・請負契約
勤務地・時間 指定される 自由（案件次第）
収入 安定（月給制） 変動（案件ベース）
社会保障 厚生年金・雇用保険など 国民年金・国保、自分で管理
仕事の選択権 基本は上司の指示 自分で選べる（断れる）
こうして並べると、フリーランスのほうが自由度が高くて魅力的に感じるかもしれません。
ですが同時に「保障がない」「収入が不安定」というリスクも抱えています。
このバランスをどう取るかが、フリーランスとして長く働いていく上でのカギになります。
⸻
よくある誤解とその実態
誤解①：「フリーランス＝自由で気楽」
→実際は、営業・交渉・納期管理・請求書発行など、すべて自分でこなす必要があり、会社員以上にハードな面も。
誤解②：「スキルがないと無理」
→たしかにスキルは強みになりますが、未経験から始められるジャンルも多く存在します。やりながら覚えていく人もたくさんいます。
誤解③：「自由＝仕事が選べる」
→始めたばかりの頃は選べる立場ではないことも多く、「とりあえず受ける」時期も必要です。
⸻
フリーランスの主な職種・ジャンル
以下は、未経験からでも始めやすいフリーランスの代表的な職種です。
• ライター（Webライター／シナリオライター）
文章を書く仕事。ジャンルはニュース、商品紹介、シナリオ、ブログなど多岐に渡る。
• デザイナー（バナー制作／LP制作など）
PhotoshopやCanvaを使ってデザイン制作。ポートフォリオが鍵。
• 動画編集者
YouTubeなどの動画を編集する仕事。Premiere Proなどのソフトを使用。
• Webエンジニア／プログラマー
Webサイトやアプリ開発を請け負う。スキル習得に時間はかかるが報酬は高め。
• イラストレーター
SNSアイコンや同人グッズ用のイラストなど。ファンビジネスと相性◎。
• オンライン秘書／事務サポート
データ入力、メール対応、スケジュール管理など。未経験から始めやすい。
このように、「手に職系」だけでなく、「サポート系」の仕事も増えてきています。
大切なのは、「自分にできること」から始めてみることです。
⸻
次章では、実際にフリーランスを始めるための準備について掘り下げていきます。
▶️【第2章：未経験でもOK？フリーランスになるまでの準備】へ進みます。
⸻
第2章：未経験でもOK？フリーランスになるまでの準備
⸻
「スキルゼロ」からでも始められる？
「フリーランス＝専門スキルが必要」というイメージがあるかもしれません。
確かに、エンジニアやデザイナーなどは高度なスキルが求められますが、実は未経験からでも始められる仕事も多いのです。
たとえば…
• Webライター → 調べながら書く力があればOK
• データ入力 → 正確に入力できればOK
• オンライン秘書 → 社会人経験があれば◎
• スキル販売（ココナラなど）→ 特技があれば出品可能
つまり、「スキルゼロだから無理」ではなく、「今あるスキルで何ができるか？」に目を向けることが大切です。
⸻
フリーランスになる前にやるべき準備とは？
独立前に準備しておくことで、スムーズにスタートできます。以下の4つは、最低限やっておきたいステップです。
⸻
1. 自分の強み・できることを整理する
• これまでの経験（職歴・趣味・資格など）
• 得意なこと・人から褒められること
• やってみたい仕事、理想の働き方
上記を棚卸しして、「自分が提供できる価値」を明確にしておくと、仕事の方向性が見えやすくなります。
⸻
2. スキルを身につける or 実績を作る
もし希望する仕事に必要なスキルが足りない場合は、まずは学習から。
• YouTubeやUdemyなどの動画講座
• 無料or低価格のオンライン講座（Schoo、ストアカ など）
• 模擬案件や自主制作で練習＆作品化
実績がない人は「作品を作る」ことが最大の武器になります。たとえ架空のものでも、しっかりと形にすることが信頼につながります。
⸻
3. ポートフォリオを作る
案件を取るうえで非常に重要なのがポートフォリオ。
自分の実績・スキルをまとめた資料で、クライアントに「この人に頼みたい」と思ってもらうためのものです。
• WordPressやNotionでまとめる
• Canvaなどのデザインツールで見やすく作成
• 作品＋プロフィール＋実績＋連絡先をセットで用意
※ライターの場合は「執筆記事一覧」、デザイナーの場合は「画像集」、動画編集者は「ポートフォリオ動画」など。
⸻
4. SNS・ブログなどの発信を始める
実績が少ないうちは、「発信＝信頼構築」の大きな武器になります。
• X（旧Twitter）やInstagramで活動記録を投稿
• ブログで得意ジャンルの知識を発信
• noteやYouTubeなどで実績を公開
仕事に繋がるだけでなく、「この人、ちゃんとやってるな」と思ってもらえる信頼感にもつながります。
⸻
独立前にやっておくと安心なこと
• 生活費の半年分くらいは貯金しておく
• 副業からスタートして「反応を見る」
• 周囲に「こういう仕事始めました」と伝える
• 自分のSNSプロフィールを整える（肩書き／連絡先 etc.）
完全に未経験でも、しっかりと準備をすればフリーランスは十分目指せます。
次章ではいよいよ、「実際に仕事をどうやって取るのか？」に踏み込んでいきます。
▶️【第3章：最初の仕事の取り方｜案件獲得のコツと注意点】へ続きます。
⸻
第3章：最初の仕事の取り方｜案件獲得のコツと注意点
⸻
フリーランス最大の壁は「最初の仕事を取ること」
スキルを磨いたり、ポートフォリオを用意しても、最初の仕事が取れなければ収入はゼロのままです。
フリーランスにとって、仕事の獲得は命綱。その中でも「初案件」は、キャリアの大きな一歩となる重要なステージです。
ここでは、初心者が案件を獲得するための具体的な手段と、成功率を高めるコツをご紹介します。
⸻
案件獲得方法①：クラウドソーシングサイトを使う
もっとも手軽で定番なのが、クラウドソーシングサイトです。
主なサービス一覧
サービス名 特徴
クラウドワークス 案件数が多く初心者向け案件も豊富
ランサーズ 幅広いジャンルに対応。スキルや評価重視
ココナラ スキルを出品して待つスタイル。主にBtoC向け
シュフティ 主婦向けの簡単作業案件が多い
✅ メリット
• 登録無料・即始められる
• 未経験OKの案件も多数
• 安全な取引環境（報酬保証あり）
❌ デメリット
• 単価が低めな案件が多い
• 競争が激しい
• 手数料がやや高い（5〜20%）
⸻
案件獲得方法②：SNS経由での仕事獲得
最近は、X（旧Twitter）やInstagramなどのSNSを通じて仕事を得るケースも増えています。
SNS活用のポイント
• プロフィールに「肩書き＋実績＋連絡先」を明記
• 自分の得意分野に関する投稿を継続
• 他のフリーランサーや企業と積極的に交流
• 過去の制作物や記事などをピン留め・固定投稿
実際にSNS経由で「〇〇できます！」と宣言したことで、DMで依頼が来るケースも珍しくありません。
⸻
案件獲得方法③：知人・友人からの紹介
特に最初のうちは、**「人づての紹介」**が非常に効果的です。
• 会社員時代の人脈に声をかける
• 地元の知り合いやサークルの仲間に相談
• 「こんなことできます」と定期的に周知する
小さな案件から始まっても、信頼を積み重ねれば継続や紹介に繋がることもあります。
⸻
【実践】提案文の書き方とコツ
クラウドソーシングで案件を取るには、「提案文」が超重要です。
たくさんの応募者の中で選ばれるためには、**“相手目線で、簡潔かつ誠実に”**を意識しましょう。
提案文の構成例
1. 【挨拶と自己紹介】
はじめまして。フリーランスの◯◯と申します。
Webライターとして、主に〇〇ジャンルの記事執筆をしております。
2. 【応募理由と熱意】
本案件のテーマに強く興味があり、ぜひ携わらせていただきたいと思い応募いたしました。
3. 【実績・スキル紹介】
これまでに〇〇記事の執筆経験があり、SEOを意識したライティングが得意です。
4. 【対応可能範囲・納期など】
1記事あたり〇日程度で納品可能です。ご要望に応じて柔軟に対応いたします。
5. 【締めの一言】
ご検討いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
✅ ポイント：
• コピペ感をなくし、「その案件に合わせた言葉」を使う
• 自信がない場合でも、誠実な姿勢を伝える
• ポートフォリオURLを必ず添える
⸻
最初は安くても受けるべき？
これはよくある悩みですが、結論としては…
🔰 最初の1〜3件までは「実績作り」と割り切るのもアリです。
もちろん、「安すぎる仕事ばかり」を続けるのはNGですが、
初期のうちは「まず実績を作って信頼を得る」ことが大切です。
• 最初のうちだけ低価格で受ける
• 徐々に単価を上げていく戦略を立てる
• 自分に合うクライアントを見極める目を養う
⸻
次章では、こうした「実績作りの先」にあるステップアップ、
すなわち 単価アップや継続案件の獲得方法について解説していきます。
▶️【第4章：単価アップと継続案件の取り方】へ続きます。
承知しました！
それでは【第5章：スケジュール管理・働き方のコツ】の本文を執筆します。
⸻
第5章：スケジュール管理・働き方のコツ
⸻
自由だけど自己管理必須。フリーランスは「時間」がすべて
フリーランスは、働く時間も場所も自由。
けれど、その自由さこそが落とし穴になることもあります。
• だらだら作業して気づいたら1日が終わっていた
• 何件も案件が重なり、納期に追われてパンク
• 土日・夜も休めず、プライベートとの境界が曖昧に…
こうしたトラブルを避けるために必要なのが、**スケジュール管理＝「自己マネジメント力」**です。
⸻
タスク管理にはツールを活用しよう
紙の手帳やノートでもOKですが、効率よく進めたいならデジタルツールの活用が断然おすすめです。
📌 おすすめタスク管理ツール
ツール名 特徴
Googleカレンダー 無料・共有・アラーム機能付きで万能
Notion メモ・タスク・プロジェクト管理を一括でできる
Trello 視覚的にタスクを並べられるカード型管理
Todoist シンプルで直感的なタスク整理が可能
✅ ポイント：
・「いつ」「どこまでに」「何をやるか」が明確に見える化されている
・作業に優先順位をつけること（緊急度・重要度マトリクス活用も◎）
⸻
フリーランスの1日のスケジュール例
自由だからこそ、自分で“リズム”をつくることが大切です。
一例として、こんなスケジュールが組まれることが多いです。
✍️ 在宅フリーランス（ライター）の1日
時間帯 内容
7:30〜8:30 起床・朝のルーティン（コーヒー、散歩など）
9:00〜12:00 集中作業タイム（記事執筆など）
12:00〜13:00 昼食・軽い休憩
13:00〜16:00 クライアント対応／資料作成
16:00〜17:00 SNS発信・学習／ポートフォリオ更新
17:00以降 オフ・自由時間（仕事を切り上げる習慣を）
※夜型でもOK。大切なのは「自分に合ったリズムを見つけること」です。
⸻
「オン」と「オフ」の切り替えを意識しよう
在宅ワークは、プライベートと仕事の境界があいまいになりがち。
気づいたら夜中まで仕事をしていた…というのはフリーランス“あるある”です。
働きすぎを防ぐためのコツ
• 作業場所を固定する（例：自宅の一角を仕事スペースに）
• 1日のスケジュールに「終業時間」を設ける
• 意識的に「休む日」を決める（週1は必ず休むなど）
• 時にはカフェ・コワーキングスペースを使う
特に初年度は「とにかくやらないと」という気持ちが強くなりがちですが、体調とメンタルの安定こそが、持続可能な働き方の土台になります。
⸻
体調とモチベーション管理も“仕事”のうち
フリーランスにとって、自分の体と心は最大の資本。
会社のように「休んだら誰かがフォローしてくれる」という環境はありません。
習慣づけたいこと
• 睡眠・食事・運動のバランスを整える
• 朝一番に散歩やストレッチなど軽い運動をする
• 定期的に“頑張らない日”をつくる
• 進捗を「見える化」して達成感を得る（カレンダーに✔️を入れる など）
自分を“社員1人の会社”と考えて、心と体のメンテナンスも経営の一部と捉えましょう。
⸻
次章では、いよいよ避けて通れない「お金の話」。
フリーランスにとって大切な、収入・経費・税金の基本知識を分かりやすく解説していきます。
第4章：単価アップと継続案件の取り方
⸻
「安い案件ばかり」から抜け出すには？
最初は実績作りのために低単価の仕事を受けたとしても、
いつまでも「1件500円」「時給換算で300円」のような状態では、生活が成り立ちません。
ここからは、フリーランスとして長く・安定して働くために必要な、
「単価アップ」と「継続案件」の獲得方法を具体的に解説していきます。
⸻
1. 「安く働かされる人」にならないために
単価を上げられない人の多くは、こんな思い込みに囚われています。
• 「自分なんて、まだ経験が浅いし…」
• 「高い金額を言うと嫌がられるかも」
• 「他にも応募者がいるから、安くしないと…」
しかし、実際のクライアントは「金額」よりも「信頼・納品・クオリティ」を重視していることが多いです。
✅ 大切なのは“価格”ではなく“価値”
→ しっかり納品できる、やりとりが丁寧、改善提案ができる…こうした「安心感」こそが、報酬アップの鍵になります。
⸻
2. クライアントとの関係性を育てる
継続案件をもらうには、「信頼」を築くことが何より重要です。
信頼を得るポイント
• 納期を絶対に守る（むしろ早め）
• こまめな連絡・報告を心がける
• 修正依頼にも丁寧に対応する
• 納品時に「提案」を添える（＋αの姿勢）
このような小さな積み重ねが、「またこの人にお願いしたい」という気持ちに繋がります。
特に、初回のやりとりがスムーズで、成果物のクオリティが高ければ、
**「毎月お願いします」や「他の案件も相談したい」**といった声が自然と増えていきます。
⸻
3. 単価交渉のタイミングと伝え方
実績を重ねていく中で、徐々に単価を上げていく必要があります。
単価交渉のおすすめタイミング
• 3回以上継続して依頼を受けている
• クライアントから高評価をもらっている
• 追加業務が増えている（作業範囲が拡大）
交渉文の例（丁寧かつ前向きに）
いつもご依頼いただきありがとうございます。
おかげさまで他案件も増え、全体的に作業時間の調整が必要となっております。
つきましては、次回以降のご依頼につきまして、
ご相談のうえ、単価を●●円にて対応させていただければ幸いです。
もちろん、これまでと変わらずクオリティには最大限配慮して参りますので、
ご検討いただけますと幸いです。
※「交渉＝要求」ではなく、「相談スタンス」が好印象になります。
⸻
4. 自分の市場価値を上げるためにすべきこと
単価を上げるには、外側の環境だけでなく、自分自身のアップデートも必要です。
市場価値を高める行動例
• 実績をポートフォリオに更新・整理する
• 専門分野に特化して「〇〇専門ライター」などの肩書きを名乗る
• スキルを掛け算する（例：ライティング＋SEO／動画編集＋ナレーション）
• SNSやブログで定期的に情報発信を行う
特にSNSで「信頼の見える化」ができていると、報酬アップに繋がりやすくなります。
⸻
単価と継続で「安定収入」へ
単価アップと継続案件の両輪が揃うことで、
フリーランスとしての安定した収入基盤が作れるようになります。
• 「1件1,000円×5件」より、「1件5,000円×1件」
• 「1回限り」より「毎月発注」の方が圧倒的にラク
そのためにも、自分の働き方を“ビジネスとして育てていく”意識が大切です。
⸻
次章では、フリーランスの働き方を支えるもうひとつの重要ポイント——
「時間」と「タスク」の管理術について掘り下げていきます。
⸻
第6章：収入・経費・税金の基礎知識
⸻
フリーランスは「お金の管理」も仕事のうち
フリーランスとして働くうえで、避けて通れないのがお金の管理です。
会社員であれば、税金や保険料は天引きされ、年末調整も会社がやってくれますが、
フリーランスはすべて自分でやる必要があります。
「なんだか難しそう…」と感じるかもしれませんが、基本を押さえておけば大丈夫。
ここでは、フリーランス1年目に必要な「収入・経費・税金」の基礎をわかりやすく解説します。
⸻
フリーランスのお金の流れとは？
会社員との違い（ざっくり比較）
項目 会社員 フリーランス
収入 給料（源泉徴収済） 報酬（税引き前）
経費 基本的になし 必要経費を計上可能
税金 年末調整で完結 自分で確定申告が必要
保険 社会保険・厚生年金 国民健康保険・国民年金
フリーランスは「報酬をまるごと受け取って、あとから税金を納める」という仕組みです。
⸻
経費ってどこまで認められるの？
フリーランスは、仕事にかかった費用を**「経費」として計上**することで、課税対象となる所得を減らすことができます。
主な経費の例
• パソコン・スマホ・モニターなどの機器類
• ソフトウェアやサブスク（Canva、Adobeなど）
• 書籍・有料講座・勉強代
• カフェやコワーキングスペースの利用料
• 通信費（Wi-Fiやスマホ代の一部）
• 交通費・打ち合わせ時の飲食代
✅ ポイント：業務に関係することが前提
→ プライベート利用と混在している場合は「按分（あんぶん）」して記録しましょう（例：スマホ代の30%を経費にする等）
⸻
確定申告ってなに？いつやるの？
✅ 確定申告とは？
その年の所得をまとめて、税金を計算し、納める手続きのこと。
フリーランスは毎年、2月16日〜3月15日の間に申告・納税を行います。
✅ 確定申告で必要なもの
• 売上と経費の帳簿（収支内訳書または青色申告決算書）
• 領収書・レシート類
• 支払調書（クライアントから発行される場合あり）
• マイナンバーカードまたは通知カード
⸻
開業届と青色申告のメリット
✅ 開業届
フリーランスとして仕事を始めたら、**「開業届」**を税務署に提出することができます（※義務ではないが推奨）。
【提出のメリット】
• 事業として認められ、経費の幅が広がる
• 信用が得られやすい（銀行・取引先など）
✅ 青色申告
開業届と同時に「青色申告承認申請書」を提出すると、青色申告が可能になります。
【青色申告のメリット】
• 最大65万円の所得控除が受けられる
• 赤字を3年間繰り越せる
• 家族に払う給料を経費にできる（事業専従者給与）
📝青色申告には「複式簿記での帳簿管理」が必要になるため、会計ソフトの導入がほぼ必須になります。
⸻
会計ソフトを使えば初心者でも安心
紙の帳簿やExcel管理も可能ですが、初心者にはクラウド型の会計ソフトがおすすめです。
📌 人気のクラウド会計ソフト
ソフト名 特徴
freee デザインが直感的、初心者に人気。確定申告もスマホで可。
マネーフォワードクラウド 金融機関との連携が強力。資金管理もしやすい。
弥生会計オンライン 昔ながらの会計ソフトに強く、税理士も対応しやすい。
✅ ポイント：
• 銀行口座やクレジットカードと自動連携できる
• 売上・経費を日々記録しておけば、確定申告がかなりラクに！
⸻
フリーランス1年目は「税金の落とし穴」に注意！
1年目は「収入が思ったより多かった」というケースで、
翌年の住民税・国保の請求が驚くほど高くなることも…。
対策のポイント
• 収入の25〜30%は税金として“別口座”で保管しておく
• クレジットカードで経費を一括管理する
• 小規模企業共済やiDeCoなどの節税対策も検討
⸻
次章では、フリーランス1年目に陥りがちな「失敗」とその回避法を解説します。
お金だけでなく、メンタル・仕事・人間関係のミスも含めて見ていきましょう。
▶️【第7章：フリーランス1年目でやりがちな失敗とその対策】へ続きます。
⸻
第7章：フリーランス1年目でやりがちな失敗とその対策
⸻
「自由＝甘くない」フリーランス1年目の落とし穴
フリーランスとして独立してからの1年は、新しいことの連続。
その分、失敗やトラブルも多くなりがちです。
「もっと早く知っていれば…」と後悔する前に、
ありがちな失敗を知り、その回避法を押さえておきましょう。
⸻
失敗①：安請け合いして疲弊する
案件がないことへの不安から、つい「どんな仕事でも受けてしまう」状態に。
しかし、単価が低く、要求が多い案件を無理に続けていると…
• 精神的にも肉体的にも疲れ果てる
• 他のチャンスに手が回らなくなる
• いつまでも単価が上がらない
対策
• 「受けて良い最低ライン」を自分で決めておく
• 実績作りの段階が終わったら、“選ぶ”意識を持つ
• 長期的に見て信頼できるクライアントと付き合う
⸻
失敗②：納期遅れ・連絡ミスによる信頼ダウン
納期を守れない、連絡が遅い、返信を忘れる…。
こうしたミスは一発で信頼を失う原因になります。
特にフリーランスは「顔が見えない」からこそ、
レスポンスの速さと誠実さが非常に大切です。
対策
• タスク管理ツールやリマインダーを使う
• 「今日やるべきこと」を毎朝チェック
• 返信は“即レス”でなくても、24時間以内を心がける
• 納期が厳しければ、早めに相談する勇気を持つ
⸻
失敗③：体調を崩す or メンタルがやられる
フリーランスは体調を崩すと、即収入に直結します。
納期に間に合わない、仕事が止まる、クライアントとの関係も悪化…なんてことも。
また、**「相談相手がいない孤独感」**からメンタルが不安定になるケースも。
対策
• 毎日同じ時間に起きて、生活リズムを整える
• 定期的に友人・家族・仲間と話す
• 同じフリーランス同士のコミュニティに参加する
• 完璧主義を捨て、「6割でもまずは動く」意識を持つ
⸻
失敗④：税金・経費の管理が甘くて大損
「お金のことはあとでやろう」と先延ばしにしてしまうと、
確定申告時に地獄を見ることになります。
• 領収書がどこにあるかわからない
• 通帳記帳してなくて金額が不明
• 税金の支払い額にびっくりして慌てる
対策
• 会計ソフトを早めに導入しておく
• 経費のレシートはスマホで即撮影して保存
• 売上・経費は週に1回まとめて記帳する
• 税金用の貯金を別口座で管理しておく
⸻
失敗⑤：「ひとりで何でもやろうとして限界を迎える」
営業、制作、経理、発信、スキルアップ…
フリーランスは何でも自分でやる必要がありますが、全部を完璧にこなそうとすると潰れます。
対策
• 苦手な部分は外注・ツールに任せる（例：経理はソフト任せ）
• SNSなども「完璧な発信」より「継続できる範囲」を意識
• 時には「断る勇気」も持つ（無理な依頼は身を滅ぼす）
⸻
失敗から学ぶフリーランス力
誰でも最初は失敗します。
でも、その失敗を放置するか、改善するかで、将来は大きく変わります。
• 「自分には向いていない」と諦める前に
• 「なぜこうなったのか」を振り返ってみる
• 「次はこうしよう」と対策を立てる
それが、フリーランスとしての**“生き抜く力”**に繋がります。
⸻
次章では、フリーランスとして長く続けていくための「収入の安定化戦略」についてご紹介します。
副収入やブランディングなど、“攻めの姿勢”も加えていきましょう！
ありがとうございます！
それでは最終章、【まとめ・今後のステップ】の本文を執筆いたします。
⸻
まとめ・今後のステップ｜フリーランス1年目を乗り越えるために
⸻
フリーランス1年目は“準備と実践”の連続
ここまで、フリーランス1年目を乗り切るための知識とノウハウを幅広くご紹介してきました。
もう一度、大事なポイントを振り返ってみましょう。
⸻
✅ この記事で押さえた重要ポイント
1. フリーランスとは？
→ 自由と責任が共存する「個人で働く」スタイル。向き不向きを見極めよう。
2. 準備が9割！
→ スキル、ポートフォリオ、発信、開業準備…始める前にできることは多い。
3. 最初の仕事は「小さく始める」でもOK
→ 実績づくりとしての低単価案件もアリ。その後は選ぶ意識も忘れずに。
4. 継続と単価アップが安定へのカギ
→ 信頼を得て、少しずつ高単価・長期案件にシフトしよう。
5. 自己管理力は“働く力”そのもの
→ スケジュール・体調・メンタルの管理も、すべて「スキルの一部」。
6. お金の知識＝経営者の知識
→ 経費、税金、会計ソフトを味方につけて、「稼いで残す力」を養おう。
7. 失敗は次への種。立ち止まってもOK
→ つまずいても、振り返って、軌道修正できれば大丈夫。
8. 安定収入は“仕組み”でつくる
→ 継続案件＋収入源の分散＋自分メディア＝自由と安定の両立。
⸻
これからフリーランスを目指すあなたへ
最初の一歩は、誰だって不安です。
でも、不安の正体は「知らないこと」と「経験していないこと」です。
このガイドを読んでくれたあなたは、もう“知らない”ではありません。
あとは、小さくても行動するだけです。
• クラウドソーシングに登録してみる
• SNSで「はじめました」と発信してみる
• ポートフォリオを1ページでも作ってみる
• ブログやnoteに自分の知識を書いてみる
その一歩が、数ヶ月後、数年後に“あなたらしい働き方”へとつながっていきます。
⸻
最後に｜フリーランスは「自由に働く力」そのもの
会社に縛られず、自分の力で収入を得る。
そんなフリーランスという生き方は、決して楽ではありませんが、
その分、自分の人生に主導権を取り戻せる働き方です。
• 好きな時間に働ける
• 好きな場所で生きられる
• 嫌な人と無理に関わらなくていい
• 自分の努力がすべて“成果”になる
そして何より、「働くこと＝自分を活かすこと」になるんです。
⸻
▶ 次におすすめの記事はこちら
• 「副業から始める！失敗しないフリーランス準備マニュアル」
• 「収入ゼロ→月5万円！初心者ライターのリアル体験記」
• 「ポートフォリオの作り方完全ガイド【テンプレ付き】」
• 「自分の“強み”を見つけるための自己分析ワーク」
⸻
📌 自分の働き方は、自分で決めていい。
フリーランスという選択が、あなたの人生に自由と充実をもたらしますように。
⸻
第8章：安定収入を目指すための戦略
⸻
フリーランスの課題＝収入の波
フリーランスは、働き方の自由度が高い一方で、
**「今月は仕事が多いけど、来月はゼロ」**というように、収入が不安定になりがちです。
長く続けるためには、いかにこの“収入の波”を小さくし、
**「安定的に稼げる仕組み」**を作るかがカギになります。
この章では、収入を安定させるための考え方や具体策をご紹介します。
⸻
1. 継続案件を増やす
最も効率よく収入を安定させる方法が、「継続して依頼される仕事」を増やすことです。
継続案件のメリット
• 毎月の売上が予測できる
• 新規営業の負担が減る
• 信頼関係が深まってやり取りがスムーズになる
増やすために意識すべきこと
• 初回納品で期待以上の成果を出す
• コミュニケーションを丁寧に
• 提案型で仕事を進める（「こうするともっと良くなります」など）
• クライアントの“困りごと”を先回りして解決する
⸻
2. 複数の収入源を持つ
1つのクライアント、1つの収入源に依存するのは非常に危険です。
どんなに関係が良好でも、相手の都合で案件が打ち切られる可能性は常にあります。
収入源の分散例
• メイン：ライター案件
• サブ：ブログの広告収入（Google AdSense／アフィリエイト）
• 裏収入：noteやBrainでのコンテンツ販売
• 長期戦略：YouTubeやInstagram運用
✅ ポイント：
すべてを完璧にやる必要はありません。1〜2割の副収入があるだけでも、精神的な安心感が全く違います。
⸻
3. 自分の「得意分野」を明確にする
「何でもできます」よりも、
「〇〇ならこの人」と思われる専門性があった方が仕事は来やすくなります。
専門性の一例
• IT系記事に強いWebライター
• 美容系に特化したInstagram運用者
• 飲食店専門のバナー制作デザイナー
• 教育系に強いYouTube編集者
ニッチでもOK。「このジャンルは任せて」と言える軸を作ると、価格競争に巻き込まれにくくなります。
⸻
4. 「自分ブランド」を育てる
これからの時代、ただの“作業者”ではなく、
**「個として選ばれる人」**になることが、フリーランスとしての差別化に繋がります。
ブランド力を高める行動
• SNSやブログで発信し続ける
• 顔出し・実名での活動（信頼性UP）
• 自分の価値観や仕事観を発信する
• 実績を「見える形」でストックしておく（ポートフォリオ、制作事例など）
▶ ブランド力があるとどうなる？
• 向こうから「仕事を依頼したい」と声がかかる
• 単価交渉がしやすくなる
• 自分に合うクライアントと出会いやすくなる
⸻
5. 「自分メディア」を持つ
ブログ・note・YouTubeなど、“自分の資産”となるメディアを持つことで、
労働収入だけに頼らず、「半自動で収入が生まれる仕組み」を作ることができます。
たとえば…
• ブログにアフィリエイトを貼る → 成果報酬が発生
• noteで自分の知見をまとめて販売 → コンテンツ収益
• X（旧Twitter）でフォロワーを増やし→ 案件の窓口に
• 自分の商品（テンプレ、マニュアル、講座など）を販売
最初は小さくても、積み上げれば大きな武器になります。
⸻
安定は“仕組み化”から生まれる
フリーランスは、目の前の案件に追われてしまうことが多いですが、
収入の安定は、長期的視点の「仕組み化」から生まれます。
• 収入源の分散
• 継続案件の獲得
• ブランド構築
• 自分メディアの運営
こうした戦略を意識することで、
「来月も仕事があるか不安」→「仕組みで収入が生まれる」状態に近づいていきます。
⸻
コメント